履き始めから革靴独特のストレスなどなく、心地よく足を包み込んでくれたビルケンシュトック「ロンドン」。
これはオイルドレザー特有の柔らかさによるものです。
そんな、始めから心地の良く足を包んでくれる、ビルケンのオイルドレザーについて細かくレビューします。
逆にオイルドレザーでないスムースレザーのロンドンも持っていますが、やはり革の硬さによる靴擦れにしっかりと苦しみました。
一般的な革靴でよくある症状です。
履き続けていればどちらも革は馴染んでくるので、最終的にはフットベッドが足に合うかどうかが一番の肝になるビルケンですが、もちろん見た目も大事。
ビルケンで「オイルドレザー」か「スムースレザー」かを悩んでいる方の参考になればと思います。
オイルドレザーの特徴
皮を鞣す際にオイルをたっぷりと染み込ませたものがオイルドレザー。
ツヤの少ないマットな見た目が特徴。
オイルドレザーのメリット
- 染み込ませた油分により、柔軟性が高まり耐久性も向上
- 乾燥につよくなり耐水性が向上
- 傷が消える、または馴染む
- 手入れが簡単でラフに履ける
- エイジングが早い
柔軟性が高くなることで履き皺あたりの負荷に強く、ひび割れの心配も減ります。
オイルドレザーのデメリット
- オイルが多いとホコリを吸着しやすい。
- つまりカビやすい
アッパーの表面にホコリが吸着し、そのホコリが水分を吸うことでカビが発生します。
とはいえ、頻繁に履くのであれば使用後にしっかりとブラシをかければ特に問題ありません。
オイルドレザーとスムースレザーの比較
ビルケンシュトックのオイルドレザーとスムースレザーを比較してみました。
スムースレザーのロンドンも持っているので、手持ちのもので実際に比較してみます。
オイルドレザー | スムースレザー | |
1,革の硬さ | 始めから柔らかい | 履き始めは硬い |
2,傷のつきやすさ | 擦り傷がつきやすい | ややつきにくい |
3,経年変化 | 早い | ゆっくり |
1,革の硬さ
馴染むまでに辛い思いをしたくないならオイルドレザーを選びましょう。
履きはじめの革の柔らかさ、しなやかさについてはオイルドレザーの圧勝です。
履き始めからアッパーが足に吸い付くような心地よさがありました。
対してスムースレザーは硬い。
最初、カカトと甲の部分はしっかりと靴擦れを起こしました。
ただし1週間もすれば足に馴染みます。
私の場合、スムースレザーは靴ずれがひどすぎて、少しミンクオイルを入れて柔らかくしました。
2,傷のつきやすさ
傷がつきやすいのはオイルドレザーです。
これはやや起毛した素材の特性によるもの。
ちょっとしたことで擦り傷ができてしまいますが、ブラシを掛けてあげるだけで大半は収まります。
ただしオイルドレザー特有の色ムラと、傷の量によっては「汚い靴」とも見られかねません。
なるべくツヤツヤの状態を保ちたいのであればスムースレザーをおすすめします。
3,経年変化について
オイルドレザーは履くたびに表情が変わります。
履き始めはマットな質感ですが、ブラシとクリームでケアをすることでツヤツヤに光らせる事もできます。
表情の移り変わりも早いので、履くたびに変わる雰囲気を楽しむことができるのも特徴。
飽き性の方にオイルドレザーはおすすめです。
オイルドレザーのケアは簡単。
オイルがしっかりと染み込んでいるので基本的にはブラッシングのみで充分です。
ただ、個人的に色ムラと小傷がとても気になったので保湿のクリームは入れました。
このブログで何度も登場していますが、ジェル状のこのクリームは革製品全般(スエードを除く)に使えるので一つ持っておくだけで便利です。
マット感がと色ムラが無くなり、少し艶がでてきました。
ビルケンシュトックでオイルドレザーを使った商品一覧
ビルケンの代表的なモデルにはおおむねオイルドレザーを使用したモデルがラインナップされています。
ボストン
ロンドン
アリゾナ
モンタナ
ギゼ
まとめ 購入後すぐにガンガン履きたいなら馴染みが早いオイルドレザーがおすすめ?
オイルをたっぷり含むことでしなやかになり、馴染みがとにかく早いオイルドレザー。
購入後、すぐにガンガン履きたい方へはオイルドレザーをおすすめします。
と言いたいところですが、ビルケンの場合アッパーの革以外にもう一つ注意しなければならないことがあります。
それがフットベッドへの慣れ。
アッパーの革がどれだけ足に馴染んでもフットベッドが馴染まないことには長時間履くことはできません。
つまり、オイルド、スムースどちらを買うにしても、足へ馴染ませるには多少の時間が必要です。
足へ馴染んでいく過程も楽しみましょう